一生懸命書いた。
言いたかったことも、ちゃんと入れた。
説明が足りないと思って、言葉も足した。
なのに、読み返してみると、なんだか伝わりにくい。
「もう少し詳しく書いた方がいいのかな」
そう思って説明を足すと、今度は文章が長くなる。
削ると、伝えたいことまでなくなりそうで怖い。
ちゃんと伝えようとしているのに、直すほど分からなくなっていく。
もしかして、伝えたいことが足りないんじゃなくて、伝える側の説明が増えすぎている?
文章を書いている本人には、「なぜこれを書くのか」も「何を言いたいのか」も見えています。
でも、初めて読む人には、その背景がありません。
そこでこの記事では、「何を書き足すか」ではなく、読む人の側から文章を見直す3つのポイントを整理します。
伝えたいことがあるほど、説明が増えていく
大事なことを書こうとすると、つい説明したくなります。
誤解されたくない。
ちゃんと分かってほしい。
「それってどういうこと?」と思われないように、先回りして説明しておきたい。
そうやって一文足し、もう一文足しているうちに、最初に伝えたかったことが文章の中に埋もれてしまうことがあります。
書いている側には全部必要に見える。
でも、読む側からすると、
- これは誰の話なんだろう
- 結局、何が言いたいんだろう
- 自分には何が関係あるんだろう
- 読んだあと、どうすればいいんだろう
が見えなくなっている。
そんなときは、文章力を足すより先に、見る場所を変えてみます。
1.「何を書きたい?」より「何を持ち帰ってほしい?」
文章を書き始めるとき、最初に考えやすいのは「何を書こう」です。
でも、書きたいことだけを増やしていくと、読む人に必要な情報とのズレが起こることがあります。
そこで、書く前にひとつだけ決めます。
AI・Web・ブログ「読み終わったとき、この人に何が分かっていたらいい?」
たとえば「ブログについて書く」だけでは、かなり広いテーマです。
でも、
- ブログを始める手順が分かる
- 記事タイトルの決め方が分かる
- 文章が長くなる原因をひとつ見つけられる
まで決めると、必要な内容が変わります。
全部を教える必要もなくなります。
書きたいことを消すのではなく、今回どこまで届けるかを決めるイメージです。
2.抽象的な言葉を「分かる場面」に置き換える
書いている本人には意味が分かっていても、読む人には受け取り方がいくつもある言葉があります。
たとえば、
- 頑張る
- 成長する
- 自分らしく働く
- 発信を続ける
- 行動する
こうした言葉です。
「もっと行動しましょう」と書かれていても、何をすればいいのかは人によって違います。
そこで、読んだ人が場面を思い浮かべられるところまで具体的にします。
たとえば「発信を続ける」なら
Before
発信は、無理なく継続することが大切です。
これだけだと、「無理なく」がどのくらいなのか分かりません。
After
毎日書こうとして止まってしまうなら、まず週に1本から始める。続けられたら、そのあとで回数を増やしてみます。
これなら、読む人が「じゃあ週1本からやってみよう」と次の行動を決められます。
すべてを細かく描写する必要はありません。
「読んだ人が同じものを想像できるくらい具体的か」を確認するだけでも、伝わり方は変わります。
3.文章を「書いた順」ではなく「読みたい順」で並べる
伝わりにくい文章は、一文一文がおかしいとは限りません。
順番を変えるだけで、読みやすくなることがあります。
書き手は、
- なぜこの話をしたいのか
- これまで何があったのか
- そこから何を考えたのか
- 何を伝えたいのか
という自分の思考の順番で書きやすいものです。
でも、読む人が最初に知りたいのは、その背景とは限りません。
「今困っていることの答えは、この記事にある?」
まずそこを確認したい場合があります。
だから、最初に結論を全部書く必要はありませんが、「この記事には自分が知りたいことがありそう」と分かる入口を作ります。
文章を読みやすくするなら「長さ」より引っかかりを見る
以前は、文章が長いと「もっと短くしなきゃ」と考えていました。
でも、長いこと自体が問題とは限りません。
必要な説明なら、長くても読めます。
反対に短くても、話が急に飛んだり、何を指しているのか分からなかったりすると読みづらくなります。
読み返すときは、文字数だけではなく、こんなところを見ます。
- 一文にいくつもの話を詰め込んでいないか
- 前の文から急に話が飛んでいないか
- 「これ」「それ」が何を指すか分かるか
- 同じ説明を何度もしていないか
- なくても意味が変わらない一文が増えていないか
声に出して読むのも、ひとつの確認方法です。
ただし「一息で読めない文章は悪い」と決めるのではなく、自分でも途中で意味を見失うところがないかを探します。
実際に「伝えたい文章」を直してみる
たとえば、こんな文章があったとします。
Before
私は発信を通して、自分らしく生きるために必要な考え方を届け、読む人が自分の可能性に気づき、未来に向かって一歩踏み出せるような情報を発信していきたいと思っています。
書き手が伝えたいことは入っています。
でも、初めて読む側からすると「自分らしく」「可能性」「未来」「一歩」と、受け取り方の広い言葉が続いています。
読む人の現在地から置き直すと、たとえばこうなります。
After
「やりたいことはある。でも、何から始めればいいか分からない」
そんなときに、頭の中にあるものを整理して、今日ひとつ決められるところまで一緒に考えます。
伝えたい方向そのものを変えたわけではありません。
書き手の「こういう未来を届けたい」から始めるのではなく、読む人が今いる場所から始めています。
ここが変わると、同じ想いでも受け取りやすくなります。
直す場所が分からないときは、この3つだけ見る
文章を書き終えて「なんか伝わりにくい」と感じたら、全部を書き直す前に3つだけ確認します。
- 読み終わった人に、何を持ち帰ってほしい?
- 意味の広い言葉を、分かる場面に置き換えられない?
- 書いた順ではなく、読む人が知りたい順になっている?
ここを見てから、必要なところだけ直します。
説明が足りなければ足す。
同じことを何度も説明していたら削る。
読む人が最初に知りたいことが後ろにあれば、前へ動かす。
「もっと上手に書かなきゃ」ではなく、読む側から見たときに何が足りないか、何が多いかを見る。
それだけでも、直す場所がかなり見つけやすくなります。
伝えたいことを消さずに、届く形へ変える
伝わる文章にするために、自分の考えや経験を消す必要はありません。
むしろ、そこにしかないものは残したい。
変えるのは、「何を思っているか」ではなく、必要に応じてどこから見せるかです。
書き終わったら、
AI・Web・ブログ「初めて読む人にも、何の話で、何を持ち帰ればいいか分かるかな?」
と、一度だけ読み返してみる。
伝えたいことはそのままでも、読む人のいる場所から言葉を置き直すと、文章の見え方は変わります。
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