【ママナースが伝える】感情を「言語化」する力で広がるコミュニケーションの可能性
この記事では、
「自分の思いをうまく伝えられない」「相手に気持ちが伝わっているか不安」
と感じているママナースのために、
看護の現場で培った「言語化」のスキルを日常に活かす方法をお届けします。
読後には、感情や考えを適切な言葉で表現するヒントを得て、
家族や周囲との関係がより豊かになる一歩を踏み出せるでしょう。
「ことば」は看護師の最も大切な道具
看護の現場では、患者さんの症状や不安を「言語化」することで、
適切なケアにつなげてきました。
気持ちを伝えるために言葉を使うとき、私たち看護師は専門用語を平易な言葉に置き換え、
患者さんに寄り添うコミュニケーションを心がけてきたはずです。
しかし、家庭や日常生活ではどうでしょうか?
子育てや家事に追われる日々の中で、
自分の感情や思いを言葉にする余裕を失っていませんか?
言葉の発達と感情表現の関係
子どもが赤ちゃんの頃、「あー」「ぶーぶー」という喃語から始まり、
言葉を覚えて意味のある表現ができるようになっていく過程を見守った経験があるでしょう。
私たち大人も同じように、感情を表す語彙を増やすことで、
より繊細で正確な自己表現ができるようになります。
看護師として患者さんの微妙な表情の変化や言葉に耳を傾けてきたように、
自分自身の内側にも耳を傾け、それを言葉にしていく練習が必要なのです。
「言語化」できないとき起こること
医療現場では、患者さんとの意思疎通がうまくいかないと、
適切なケアができないばかりか、不安や誤解を生じさせることがあります。
同じように、家庭でも職場でも
- 言葉が伝わらないときには、苛立ちや怒りなどの負の感情が現れることも
- お互いが「わかってくれない」と感じてしまう壁ができることも
- 大切な瞬間に「言葉にできなかった」という後悔を残すことも
看護師として培った「観察力」と「傾聴力」を、
自分自身の感情表現にも活かしてみませんか?
「言語化」のための4つの実践ステップ
1. 感情を「見える化」する
患者さんのバイタルを記録するように、自分の感情も記録してみましょう。
- 日記やノートに、その日感じた感情を書き出す
- 「嬉しい」「悲しい」だけでなく、「充実感」「達成感」「焦り」「モヤモヤ」など多様な言葉を使ってみる
- 感情と一緒に、そのときの状況も記録する(看護記録のように)
頭の中で行う作業を見える化して紙に書き出すと、自分の感情パターンが整理できるようになります。
2. 行動を言葉にしてみる
看護手順を説明するように、自分の行動を言葉にしてみましょう。
- 料理の手順を声に出してみる
- 子どもと過ごす時間をどう使っているか書き出す
- 仕事と家庭の両立でどんな工夫をしているか整理する
見える化することで、なんとなく行っていた行動が明確になり、自分の特徴や傾向も見えてきます。
3. 新しい語彙を増やしていく
看護の専門用語を学んだように、日常的な感情表現の語彙も増やしていきましょう。
- 知らない言葉、伝えたい言葉をメモしておく
- 読書やメディアから豊かな表現を学ぶ
- 看護で培った観察力で、他者の効果的な表現方法に注目する
語彙の引き出しが増えると、同じ状況でもより正確に、より豊かに表現できるようになります。
4. アウトプットの機会を増やす
インプット3割、アウトプット7割と言われるように、言葉は使ってこそ自分のものになります。
- 家族との会話で意識して新しい表現を使ってみる
- ブログやSNSで自分の考えを発信してみる
- 同僚や友人との会話で、より具体的な言葉で感情を伝えてみる
看護記録を書く練習を重ねたように、日常のコミュニケーションも練習の積み重ねで上達します。
「言語化」が広げる可能性
言語化能力を高めることで、看護師としてもママとしても新しい可能性が広がります:
- 家族とのより深い理解と共感
- 職場での的確な申し送りやコミュニケーション
- 自分の専門知識を活かしたブログやSNS発信
- 感情的になりがちな場面での冷静な対応
かつて患者さんの小さな変化に気づいて適切なケアにつなげたように、
自分の内側の変化に気づき言葉にすることで、より豊かな人間関係を築けるようになるのです。
まとめ 看護の経験を日常の「言語化」に活かす
看護師として培った「観察力」「傾聴力」「記録力」は、
日常生活での言語化にも大いに役立ちます。
- 感情を見える化する
- 行動を言葉にしてみる
- 新しい語彙を増やしていく
- アウトプットの機会を増やす
これらのステップを実践することで、家庭でも職場でも、
より深いコミュニケーションが可能になるでしょう。
そして何より、あなた自身がより自分を理解し、
自分らしい表現ができるようになっていきます。
ことばの力を信じて、一歩ずつ「言語化」の練習を重ねていきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
みり
次回は「ママナースのための傾聴スキル—子どもの気持ちを受け止める方法」についてお届けする予定です。
看護の現場で培った傾聴力を子育てに活かすヒントをご紹介します。

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